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第8章 1999年8月、ホノルルーサンフランシスコ |
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40歳の誕生日をハワイで過ごし、私は再びサンフランシスコに向け旅だった。
この航海も上りだ。この船はつくずく上りに強いと思う。濃霧、無風、響く鯨の声、眠れぬ夜を過ごし23日目の朝、2度目のゴールデンゲートをくぐった。
同じアメリカのなかの旅なので移民局へは行かなくていいのだが、税関には行かなければならないと本当に面倒な事だ。なぜか、と尋ねると日本がそうだからと言う。本当なのか、日本の税関に尋ねて見ようと思う。
2年ぶりに船を上架する。2週間の予定でボトム、ハルのをペンキ塗りをする。この間、同じマリーナで暮らしている日本人女性と知り合う。彼女はグラフィックデザイナー。FREE MOONのロゴを頼み、いろいろ手伝ってもらう。 予定より1週間程余計に掛かり船は浮く。彼女は会社をやめ、この冬メキシコに行く船を探していると言う。私は12月の中旬までにアメリカを出なければいけない。一緒にメキシコに行く事になる。 |
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